前回も紹介しました米国の人気ドラマ「Chasing Life(邦題:マイ・ライフ~私を素敵に生きた方法~」。
ガンと戦う主人公とその家族や親友、恋人などのドラマで、毎回楽しみに鑑賞しています。
暗い話ではなく、とても前向きな気持ちになれるドラマですので、多くの人に見てもらいたい作品です。
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今回は、Season 1 Episode 9の会話シーンからピックアップです。
化学療法のために仕事を長期的に休むことになったエイプリルが入院前の最終出勤をします。
会社の同僚たちには病気のことは知られていないはずだったのですが、出勤してみると全員が知ってしまっていました。
皆がエイプリルに気を使いすぎるほど過剰な対応をする中、ライバルのラケルだけがいつも通り変わらずエイプリルに厳しく接します。
すべての荷物をまとめて会社を出るとき、エレベータでラケルと一緒になるシーンです。
Raquel: Is that your stapler, or are you stealing our office supplies?
April: It’s mine.
Raquel: Just checking.
April: You know, Raquel, you’re the only person here who knows I have cancer and didn’t treat me any differently. I mean, you treated me badly, but still at least it was normal.
Raquel: That’s what I’d want people to do if I was sick.
April: Way to make my cancer about you.
Raquel: Watch, you’re gonna get a book deal out of this. And every time someone has cancer and writes a book about it, it’s like a bestseller. I’m not saying you’re lucky, per se.
【訳】
ラケル「ホチキスを盗んでない?」
エイプリル「私のよ」
ラケル「確認しただけ」
エイプリル「ラケル、私がガンだと知っても、あなただけが普通に接してくれた。いつもと変わらず意地悪だった」
ラケル「私が病気ならそう望むから」
エイプリル「感謝してるわ」
ラケル「本でも書けば? がんの体験記は売れるわよ。幸運とまでは言わないけど」
you’re the only person here who knows I have cancer and didn’t treat me any differently の部分はシンプルに前から理解していけばそのままわかりやすいですね。
person に対する関係代名詞 who があり、そのうしろにpersonを修飾する表現があります。
a person knows I have cancer 私がガンだと知った
a person didn’t treat me any differently 違うようには扱わなかった
という2つの文がpersonについての説明です。
そして、 I mean, you treated me badly, but still at least it was normal. という表現で、直訳すれば「つまり、私を悪く扱う(いじわるする)、でも少なくともいつも通りだった。」ということになります。
Way to make my cancer about you. は、直訳すると「それがあなたというガンができる方法ね」という皮肉っぽい言い方ですが、実際のシーンでは互いに笑顔で話しているので感謝を伝える言葉になっています。「それが私のやる気になっている」といったニュアンスです。
ラケルの I’m not saying you’re lucky, per se. の最後にある per se.は、「それ自体は」という意味です。「それ自体は幸運とは言っていない」という意味になります。
いつも嫌味なイメージのラケルですが、彼女の人柄がとても素敵だなと思ったシーンでした。
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